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「昭和の問題児」「紅の人食い鮫」etc...数々の異名を持つ
FLEX AGENTの職人メガロさんの四次元殺法的考察。
はい、ありがとうございました。神曲ですね。
ごきげんよう、エージェント・メガロです。
ちょっと時間が空きましたが、
シリーズでお送りしております
さだまさし先生の「春告鳥(はるつげどり)」読解プロジェクトも
いよいよ終盤!
恋人と二人で京都を訪れた主人公(女性)は、
最愛の「そのひと」との別れが
近付いている事に気づき始めています。
彼の言葉や、何気ない仕草で
それが現実であることを確信します。
突然始まった恋は、終わりもまた突然で
終わった恋は「止」というよりは、まるで「死」であると
主人公は感じます。
今日は、二人の恋の葬式。
その「催し」は、自分の意思とは関係なく、淡々と進んで行く。
…とまぁ、1番までの内容は、こんな感じでしたね。
[最終回]==========================================
>化野(あだしの)の古宮の嵯峨竹(さがたけ)の
>ふりしきる葉洩れ陽(はもれび)にきらめいて
「化野(あだしの)」という言葉が出てきました。
これは京都の嵯峨野あたりのことを言うらしいです。
このあたりには古いお寺や、神社がたくさんあって、
「古宮(ふるみや)」と言っていることから、神社に訪れたのでしょうね。
「嵯峨竹(さがたけ)」がある点からも、ここが京都の嵯峨野であることは
間違いなさそうです。
嵯峨野の竹林は有名です。「竹」とか「日本的」なイメージで検索すると
ここの竹林が必ずヒットします。
生い茂る竹の葉から、日の光がこぼれて
キラキラと穏やかな道を歩く。
今日がいつもと同じ、幸せな日であったら
どんなに素敵な場所だったろう。
心の中で「恋の葬式」を抱きながら、
「恋愛成就」や「安産祈願」をする神社に、最愛の人と訪れているんですから
なんとも皮肉で、主人公の心情は複雑でしょうね。。。
>そのひとのこぼした言葉にならない言葉が
>音も無く谺(こだま)する
はい!キタコレーーー!!!
ついに「そのひと」が決定打を放っちゃったっぽいですよ~。
「言葉にならない言葉」ってどんなでしょう?
「う~ん…と、え~…と、モジモジ…」みたいな感じでしょうか、
ボソボソボソ…みたいな感じでしょうか、
僕は思うんです。
「そのひと」は、ここでも何も言わなかったのではないかと。
これまでも主人公は、言葉というよりは「そのひと」仕草や雰囲気で
恋の終りを感じ取ってきたわけですから、
きっと「そのひと」って寡黙な男性なんじゃないかなぁ。
「ペラペラお喋りはしないけど、優しい人」っているじゃないですか?
渋・知(シブチ)な感じのさ。大人な感じのさ。
(はい。僕とは正反対ですね。わかってます)
例えば
自分が歩き疲れた時、それに気付いて一緒に立ち止まってくれたり
階段でコケそうになった時、グっと支えてくれたり
それまで「自分を想ってくれている」証拠であった事を
今日は何もしてくれなかった。
これはある意味、言葉で「お前のこと嫌いになった」と言われるより
辛いんじゃないでしょうか。
それが「音も無く谺(こだま)する」の意味。
つまり、ガ~~~ン、ショック!という感覚だと思うのです。
>足元に蟠(わだかま)る薄氷(うすらい)に
>靄(もや)めいた白い風立ちこめて
直訳すると、足元に薄い氷がはっていると言っていますね。
春先の話ですから、実際に水溜りには、うっすらと氷がはっているかもしれないですね。
でも!やっぱりこれも、叙景詩としての事実を語っているわけじゃありません。
ショックで思わずうつむいてしまった →→→ 足元が見えたわけです。
「蟠(わだかま)って」いるのは、足元の氷ではなく、二人の心。
もはや「愛情」ではなく「わだかまり」を感じているっつーことです。
また、「薄氷(うすらい)」は単なる「薄くはった氷」ではなく
踏んだら割れるような、危なっかしいギリギリの関係の上に
二人が立っていると言っているのですよ。
「靄(もや)めいた白い風」は、主人公の「溜め息」でしょうね。
>春告鳥(はるつげどり)の問いかける別離(わかれ)に
>たじろぐわたしの心
「春告鳥(はるつげどり)」と言うのは、ズバリ「うぐいす」のことです。
うぐいすって、春らしくて穏やかなイメージがありますよね?
でも昔はダークなイメージもあったんです。
うぐいすは梅の木にとまります。→「梅に行く」→「埋めにいく」
つまりこれも「葬式」を表す隠語なんです。
現代風に言ったら、死神ですかね。
死神が耳元で「もう彼とはお別れだよ~」と囁いている。
主人公の心はたじろぎます。
でも、時はまってはくれないのです。
以下サビは1番と同じなので省略~~~~。
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ど~~~です!
やっぱりスゴイですよね…まさし大先生。
難解な歌詞の正体は
「隠語」や「かけことば」を巧みに使って綴られた
別れ際の女性の心中が描かれたものでした。
歌詞がわからなかったら、伝わらないじゃん!と、今の人は言うのかもしれない。
でもね
「カレシと別れて悲しいよ。辛いよ。切ないよ。」じゃ
逆に伝わらない事もあるんですよね。
どれだけ「悲しい」の?
どんな風に「辛い」の?
「切ない」からどうしたの?
皆がそう言っているから、私も言う。じゃなくて!
「あなた」はどうだったの?
僕はそれが聞きたいなぁ。
その内容が一般の人とは違っていて、この人変わってるなぁ…って思われる事もありますが、
それがその人(あなた)の思った気持ちであるならば、
それがその人(あなた)が言った言葉あるならば、
誰にも否定する権利は無いのだから。
「愛してる~」て言わないと、愛してるってわかりませんか?
ただ会ってさえいれば、幸せですかね?
この歌は、まさにその真逆をいっていますよね。
そのひとは「愛している」なんて軽々しく口にする人ではないのだと思います。
同じく、「別れよう」とさえ言ってくれれば、
ある意味主人公の心は、もっと楽だったかもしれない。
今日だって実際に会っているし、一緒に歩いているのに、
一人でいるより寂しくて悲しい事だって、世の中にはあるのです。
最近の歌は、あまりに「等身大」過ぎるのかもしれませんね。
「詞」なんですから、背伸びしたっていいんですよ。
中学生は中学生の歌しか作っちゃいけないわけじゃないし、
さだまさし先生のように、男性でも女性の歌を作っていいんだと思います。
絵画にも「印象派」とか「リアリズム」とかがあるでしょう?
歌謡曲にも、もっと色んな表現方法があったらいいのになぁって思います。
(実際はあるのだとおもいますが)
まぁ「春告鳥(はるつげどり)」のような歌詞は
絶対に僕には書けません。
こんなん、もはや文豪レベルじゃないっすか!
今後、こういう歌が現れる可能性は高いとは言えないですが、
いつか出て欲しいなぁ。
…というわけで、
全3回に渡って「春告鳥(はるつげどり)」の歌詞を解読してみましたが
初めに言ったように、これは僕の解釈です。
皆さんには皆さんの解釈があるかもしれません。
人によって解釈が違うってのも、なんだかいいじゃないっすか~。
それを本当の「共感」って言うんですよ。たぶん。
時間があったら、皆さんも解読ごっこを楽しんでみて下さいね。